日米交流
Japan-US Encounters Website
History of Japan-US Relations in the period of late 1700s and 1900s

 

岩倉使節団の12ヶ条誓約書

岩倉使節団が留守政府首脳と結んだ1明治4(1871)年1月7日の12ヶ条の誓約書とは、

  1. 御国書並びに使節の旨趣を奉じ、一致努力して、議論の矛盾、目的の差違を生ずべからず。
  2. 国内外の重要な事件はその時々互いに報告し、一月に二度の書信は必ず欠くべからず。
  3. 国内外で対応して事務を処置するため、特に大使の事務管理の官員に命じてこれに従事させる。来年大使帰国の上は、日本国内の事務に任ずる官員と共に、理事官等は交代して外国に派出せしむべし。
  4. 大使が使命を遂げ帰国の上は、各国において商議及び考案した条件を斟酌し孝えを定め、これを実地に施行すべし。
  5. 各理事官が親見し習学して考案した方法は、斟酌し定めた上で、順次これを実地に施行し、習学了らざるものあれば、代理事官がこれを引受け、完備ならしむべし。
  6. 内地の事務は大使帰国の上大いに改正する目的だから、その間なるべく新規の改正を要すべからず。万一止むを得ず改正することがあれば、派出の大使に照会をなすべし。
  7. 廃藩置県の処置きは、内地政務の純一に帰せしむるべき基だから、条理を遂げて順次その実効をあげ、改正の地歩をなさしむべし。
  8. 諸官省長官の欠員は別に任ぜず、参議がこれを分任し、その規模と目的を変革せず。
  9. 諸官省とも勅語を得たり、奏上したり、判決を出す事を論ぜず、官員を増すべからず。若し止むを得ず増員を要する時は、その理由を付けて決済を乞うべし。
  10. 諸官省とも現今雇い入れの外国人の外、更に雇入るべからず。若し止むを得ず雇入れを要する時は、その理由を付けて決済を乞うべし。
  11. 右院の定日会議が休会中に議すべき事がある時は、正院よりその旨を下し、毎会期日を定むべし。
  12. この約款内の条件はこれを遵守して、違背すべからず。この約定に連名する官員は理由なく変更すべからず。この条件中若し増減を要する時は、国内外で照会しあい、これを決すべし。

つまるところこれは、使節団の帰国までこれ以上何も変えるな、ということだ。

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07/04/2015, (Original since 04/20/2010)